2014年9月7日日曜日

誤解

当寺院には犬が3頭います。

黒柴が2頭とシェパードが1頭。

犬の世話は私のお仕事。
生後二か月くらいからずっと面倒をみます。

ようは「母犬」代わり。(笑)

でもどの子もみんな可愛いです。(*^^*)


昨夜は法話会のあと、
居心地がよいのかみなさんなかなか腰をおあげにならず、
全員が御帰りになったのが零時すぎでした。(^_^;)

そのあと門を閉めて、犬たちを放します。
外には出られないようにしてあるので大丈夫。
うちのセキュリティです。(笑)

昨夜はほんの思いつきで、
シェパードと境内の夜のお散歩をしました。

境内をひと回り。

桜の木の下を歩いた時に、
枯れた枝が引っかかっているのが見えました。

背の大きくない私にでも取れる位置。

ひょいとその枝を取ってわきによけようとしたその時、

「痛っ!」

右手の人差し指に針で突かれたような痛みが走りました。

枝を見ると、折れ口にぽっかりと穴が開いています。

暗くてどんな虫かはわかりませんでしたが、
とりあえず枝はうっちゃっておいて、
あわてて庫裏に戻りました。

まだお寺の人達は起きていましたので、
説明をすると、
「早く消毒消毒」
と、虫刺されの薬を塗ってくれました。

刺された傷は一か所でしたので、
咬まれたものではなく、
蜂みたいな虫に刺されたのだろうと。

しばらくジンジンとしていましたが、
そのまま部屋に行き寝ちゃいました。(^_^;)


翌日。
少し赤みはあるものの、思いのほか腫れずにすんでいたのでよかったのですが、

どうにも刺した虫が気になり、
枝を見にいきました。

石にぽんぽんと枝をうちつけたところ、
中でブーブーと羽音がします。(・・;)

「やっぱり蜂なのかな・・・」

ビニール袋に枝を入れ、
数度振ってみますと、
大きな虫が出てきました。


げげっ(◎_◎;)
クマンバチでした。(※ネットからお借りした画像)

本当は「クマバチ」というそうですが、
私はずっと「クマンバチ」と言ってきました。

そしてずっと「危険な蜂」だと認識していたので、
こんな蜂に刺されてしまったのか、とかなりびっくり。


部屋に戻り、
スマホで調べてみたところ、
驚いたことに、比較的温厚な蜂なのだそうです。

見た目がずんぐりむっくりしているし、
大きな羽音は~なんだか怖かった。

それが「温厚な蜂」とは。

さらにオスは針を持っていないそうです。

メスは枯れ木などに穴を開け、
そこに卵を産んで、
子供の食べる物として花粉をせっせと運ぶのだそうです。

私はクマンバチの巣をいじってしまったのですね。

メスは必死に巣を守ろうとした。

刺されても致し方ありません。(^_^;)


枝は元の位置には戻せなかったので、
ちょっと場所を変えて置いてきました。


今までクマンバチを誤解していた私。

来春からは、
クマンバチをもう少し温かな目で見てあげることができそうです。(*^^*)










2014年9月1日月曜日

サウナとまき割り

今日から9月。

いつもなら厳しい残暑のまま迎えていましたが、
今年は半袖では肌寒いほどの陽気。

この涼しさはとてもありがたく、
ようやく手足のほてりなく、ぐっすり眠れる夜が続いています。
でも体調を崩しやすい気候でもあります。

どうぞみなさまも風邪などひかれませんように。


私の日課のひとつにお風呂の焚きつけがあります。

それもサウナ付き。
いや、
お風呂付きのサウナというべきでしょうか。(笑)

毎日数本の薪を割ります。

それから二つの釜(サウナ用とお湯用)に入れて焚きます。


始めここは大きな農家の造りでしたので、
お風呂は小さな浴室で、それも五右衛門風呂。

大人数の時にいっぺん入れないので、
なんとかしないと、ということで「サウナ」を造る事にしたのです。

 
私の師匠は大のサウナ好きでもありました。

といっても、
体質改善によいという事を聞いて、
東京にいる頃にだいぶサウナ通いをされていたのです。

師匠は風邪を引くと、必ず扁桃腺がひどく腫れ、
いつも40度近くの高熱を出してしまうのです。

サウナに通われるようになって、
ほとんどそういう症状が無くなりました。



サウナにまつわる、こんなお話があります。

ずいぶん前になりますが、
師匠がいつもとは違うサウナのお店に行った時のことです。

比較的日中のほうが時間が空いているので、
その日も同じようにお日様の高い時間に行かれました。

高い温度がお好きなので、いつも一番上に座ります。
その日も一番上に座わろうと思ったところ、
その場所に一人のおじさんが横になっていました。

肩にバスタオルをかけて横になっているおじさんに、

「くつろいでいらっしゃるところ大変申し訳ないのですが、
もう少しそちらにずれて頂くと私が座れるのですが」

と声をかけたそうです。

すると「ああ、それはすみませんね」
と、そのおじさんは身体を起こしました。

その時におじさんの身体に倶利伽羅紋々が入っているのが見えたそうです。

下の段には、
同じく紋々の入った若いお兄さんがいて、師匠をにらみつけています。

(ああ、やくざか・・・)と思っていた時におじさんが師匠に話しかけました。

「お兄さん。見かけない顔だけど、どこの組の人?」

綺麗に剃ってある頭でしたし、
若い頃から合気道などの武道をやっていたせいか鋭い目を持つ師匠です。

裸でしたし~同業者だと思われたのですね。(笑)


豪胆な師匠は、
相手がやくざの親分でも幽霊でもまったく物怖じしません。

師匠は「そうですね~・・・」と少し考え、

「強いていえば『日蓮一家』ですね」と答えました。

おじさんはちょっと間を置いてから、
げらげら笑い出し、

「なんだ、坊さんだったのか」



お寺にサウナを作ってから、
みんな風邪をあまり引かなくなりました。

加えて私の場合、
疲れてくると体中に湿疹ができ、
治るとまた出てくるという繰り返しでしたが、
サウナのおかげで今ではまったく湿疹に悩まされることはなくなりました。

毎日のみんなの元気のために、
また明日もまき割りに励みましょ♪