2018年3月15日木曜日

欲しかった本

暖かくなってくるのはとても嬉しい。
でも、
花粉が飛びまくるのは嬉しくない。

暖かくなってくるのは身体が楽になってくる。
でも、
いきなり「暑い」くらいになると身体が辛い。

人間というものは、
やっぱりわがままなのかな。(笑)


ある日のこと。
いきなり石原莞爾の「とある話」が何かの本に書かれていたはず、と思い立ち、
自分の持っていた本の中からいろいろと探してみましたが、
どうも見当たらない。
一度は読んだ本なのですが、
どうも自分が買ったものではなく、
どなたかから借りて読んだ本らしいのです。
(ふつうは自分が買ったものかどうかくらい覚えていそうなものですけどね。
いかに私の記憶が危ういかがわかります)

そういえば、それが書かれていると思われる本を
住職夫人が持っていたなと、
「石原莞爾の~あ~あの~哲人顔の写真が表紙の~~~~・・・本貸して」

それでも話が通じるところが面白いもので。(笑)

でも、残念ながら手元にないといいます。

「買う時は、私のぶんもお願い」と言われて、
ようやくネットで本を買う手立てがあることに気が付きました。(笑)


自分のおぼつかない記憶をたどりながら、
「これかも」と思われる本がありました。



今回は初めて「ブックオフ」でのお買い物。
古本を二冊購入しました。

一冊、なんと348円。
「こんな値段でいいのかしら」と思いつつ、
半分以上は喜んでいる私。(笑)

そして手元に届き、
さっそく中を見て確認したところ、
ありました、ありました♪
私が見たかった「とある話」が。

昭和七年。
石原莞爾が満洲から離れ、内地に帰還する時のお話です。

その日、各界の名士方が見送りにきたそうです。

「しかし、石原はその人々には目もくれず、見送りの人の片隅にひっそりと立っている長春花街の芸者連中を見つけると、その前に歩み寄り、彼女たちの手を握り、
『君たちには、ほんとにお世話になった。身体を大切にしてくれよ』といい、機上の人となった。あっという間のできごとだった」

この部分がなんとも大好きで。
他のことはすっぽりと頭から抜け落ちても、
この部分だけは覚えていたようです。(笑)


この本の中には「もっとも立場の弱い女性に厚意を示したのが、いかにも石原のやりそうなことだった」と書かれてあります。
石原莞爾は酒もたばこもやらず、
まして芸者遊びなどしたことなどなかったそうです。
この女性たちの辛い身の上を知っていたでしょうし、
またその女性たちにたくさんの日本人が癒された事実も知っていたことでしょう。

私は、
もしかしたら石原莞爾は常日頃から、
その女性たちに優しく接したり、擁護したりしていたのではないかしら、と思いました。
そうでなければ、
彼女たちがひっそりと見送りに行くということなどしなかっただろうと。

たくさんの人達の中から、
目立たぬようにしていた自分たちを見つけ出し、
お礼や身体の心配をしてくれたことを
彼女たちはどんなにかうれしく思ったことでしょう。


やっと欲しい本が手に入ったので、
これからは何度も読み返すことができます。
彼女たちの喜びを何度も何度も。










2 件のコメント:

  1. 木蘭様
    いい話ですね。

    ボクはさっそく同じ本をアマゾンに注文しました。

    それと『マッカーサーが一番怖れた日本人』という、やはり石原莞爾の本です。

    ありがとうございました。

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  2. しまふくろうさま、こんばんは(^^♪

    私はこのお話しを見るためだけに買ったようなものです(笑)
    以前お話ししたかもしれませんが、
    私の師匠のそのまた師匠が若いころに石原将軍と同じ国柱会にいて、
    顔を見知っていたそうです。
    大東亜戦争のとき大師匠は初年兵。
    部隊では殴られ蹴られ、
    顔にはいくつもアザができたそうです。

    ある日石原将軍がその部隊に来ました。
    兵隊たちが横一列に並んでいたとき、その大師匠の前で止まり、
    「なんだ、高橋君はここにいたのか」と肩をたたいてくれたそうです。
    それから大師匠は決して上の人たちからいじめられることがなくなったと聞きました。
    顔にあざがたくさんできていたのを見て、
    初年兵だからいじめられていたことがすぐにわかったのでしょう。
    弱い立場の人間に対する優しさが、
    この本の中のお話しと重なっている気がしました。
    あとはお彼岸が終わってから、ゆっくりと読むことにします。(*^^*)

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